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2020年03月22日

《宅建試験対策4》無権代理人の責任(代理)に関する民法改正

≪改正されたポイント≫

 無権代理人と取引をした相手方を保護するための方法の一つとして、無権代理人の責任を追及する方法があります。具体的には、取引をした相手方は、無権代理人に対して、無権代理によって行われた契約の履行あるいは損害賠償請求をすることができ、これ自体は改正前後で変わりません。

 改正されたのは、この無権代理人の責任追及ができるための要件です。改正前は、「実は無権代理」ということについて、相手方が善意かつ無過失であることが責任追及をするための要件とされていましたので、「実は無権代理」であることに相手方が気づけた(つまり過失あり)ような場合には、無権代理人の責任追及はできませんでした。

 これに対して、改正後は、相手方が善意かつ無過失であれば責任追及できること自体は変わりませんが、これに加えて、無権代理人自身が無権代理であると分かっている場合には、相手方が善意であれば(つまり、相手方に過失があっても)、無権代理人の責任を追及できることになりました。結局、相手方が、無権代理人の責任を追及できる場合が広がったことになります。

 この改正は、要件について場合分けをしないといけませんので一見すると覚えにくいですが、無権代理人と相手方のどちらをどう保護すればよいかというバランス感覚で見ると、難しくはありません。無権代理であると自覚している(悪意)無権代理人と、無権代理であることを知らなかったが気づくことができた(善意・有過失)相手方とを比較すれば、相手方の方を保護するのはバランス上もっともと言えるからです。



無権代理人の責任(表).PNG


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