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2020年03月07日

《宅建試験対策2》詐欺(意思表示)に関する民法改正

≪改正されたポイント≫

a)「第三者による詐欺」があった場合、改正前は、取引の相手方を保護するために、相手方が「第三者による詐欺」の事実を知っていたとき(悪意)だけ取消ができるとされていました。

 しかしながら、改正後は、相手方が「第三者による詐欺」の事実を知っていたとき(悪意)だけではなく、相手方が「第三者による詐欺」の事実を「知ることができた」とき(善意だが過失あり)も取消できることになりました。

 要するに、「第三者による詐欺」があった場合に、詐欺を理由とする取消ができる場合が広がったことになります。


b)詐欺や強迫などにより契約をしてしまった場合に、第三者に対しても取消の効果を主張(対抗)できるかという論点があります。 

 この点、改正前は、詐欺による取消は、「取消前」に出てきた善意の第三者(=詐欺であることを知らない第三者)には主張できないとされていました。

 しかし、改正により、詐欺による取消は、「取消前」に出てきた善意かつ無過失の第三者(=詐欺であることを知らず、知らないことについて落ち度がない第三者)に対してのみ主張できないことになり、第三者は、単に善意(知らない)というだけでは保護されないことになりました。

 要するに、詐欺による取消の効果を主張できる「取消前」の第三者の範囲が広がりました(第三者の方が負ける場合が広がった)ので、だまされた人にとっては嬉しい改正ということになります。

 なお、この善意かつ無過失の第三者に対してのみ詐欺取消の効果を主張できないという結論は、錯誤による取消における第三者の場合と同じ結論となっています(錯誤と詐欺には共通点があるということです)ので、セットで押さえましょう。


詐欺(表1).PNG



詐欺(表2).PNG
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