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2020年07月11日

《宅建試験対策19》使用貸借契約の成立と終了に関する民法改正

≪改正されたポイント≫
a)使用貸借契約は、ただで(無償で)物を貸す契約のことで、無償契約ゆえに、賃貸借契約と比べて、借主の立場が弱いのが特徴です。
 そして、改正前は、使用貸借契約が「成立」するためには、物の引渡しが必要とされており、合意だけではそもそも使用貸借契約は成立しませんでした(このような契約を「要物契約」といいます)。
 しかし、改正によって、使用貸借契約は「諾成契約」となり、当事者の合意だけで契約が成立することになりました。つまり、「ただで貸すよ」という口約束をしただけでも、使用貸借契約は成立し、貸主は、借主に対して物を引き渡す義務を負うことになります。
 とは言え、使用貸借契約は無償契約ですので、口約束をしただけで「強い」拘束力を認めるのは貸主にかわいそうであることから、@書面によらない使用貸借であれば、A物の受け渡しがあるまでの間、貸主は契約を解除することができます。これは、同じく無償契約である「書面によらない贈与」の解除権と同様の趣旨の規定と言えます。

b)使用貸借における借主は、ただで物を借りて使用収益できる立場にあります。
 そして、使用貸借の借主については、改正前から、借主の死亡によって契約が終了する(つまり、使用借権は相続されない)旨の規定がありました。
 これに加えて、改正後は、使用貸借契約が書面でされたかどうか、使用期間や使用収益をする目的が定められたかどうかにかかわらず、「借主の側から」は、いつでも契約を解除できる旨の規定が新設されました。


使用貸借・表1.PNG


使用貸借・表2.PNG