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2019年11月17日

チケット不正転売禁止法のポイント

チケットの不正転売に罰則を科すチケット不正転売禁止法の概要、不正転売とは何か、消費者が気をつけるべき点などについてのポイントを解説しています。

チケット不正転売禁止法(2019年6月).pdf

【目次】
1 チケット不正転売禁止法の制定に至るまで
 ⑴ 制定の経緯
 ⑵ 制定の背景
   ア.ダフ屋行為と各都道府県の「迷惑防止条例」
   イ.チケット転売と「古物営業法」
   ウ.チケット転売と「刑法犯」
2 チケット不正転売禁止法の内容
 ⑴ 罪になる行為(@不正転売とA不正仕入)
 ⑵ 「特定興行入場券」とは?
 ⑶ 「不正転売」とは?
 ⑷ 国外で行われた行為の処罰
 ⑸ 興行主等の努力義務
3 消費者が気をつけるべきポイント
 ⑴ 転売チケットを手に入れても・・・
 ⑵ 急用等でチケットを転売したい・・・
posted by 上田孝治 at 21:04 | TrackBack(0) | 法律のポイント解説

アイドルグループ「嵐」の公演チケットを高額転売したチケット不正転売禁止法違反の容疑で、女を書類送検(2019年10月24日のニュース)

「時事ドットコムニュース」によれば、送検容疑は、転売目的でインターネット上に定価を超える販売価格を載せ、チケット4席分(定価計3万2000円分)を計42万3000円で転売した疑いで、女は、元々の購入者の身分証明書を偽造し、入場時に提示させたとのことで、チケット不正転売禁止法違反の適用は全国初とのことです。

 チケット不正転売禁止法違反の事例が世の中に山ほどある中で、2019年6月施行の同法がようやく適用になったという印象です。しかし、この書類送検された件は、十数倍という異常な高額の転売であり、身分証明書の偽造までしているという極度の悪質性があったことから適用されたという印象ですので、チケット不正転売禁止法による不正転売の撲滅への道は険しいなというのが率直な感想です。
 そもそも、チケット不正転売禁止法違反の要件は、定価を超える販売であればよく、十数倍もの高額である必要はありませんし、身分証明書の偽造も要件ではありませんので、極度の悪質性などなくても、粛々と適用すべきと思います。
 もっとも、チケット不正転売禁止法の不正転売の要件には、「業として行う」というものがあり、実際に適用する際にこの要件が言い逃れされやすく、速やかに改正が必要であると思います。チケット転売サイトを覗いてみると、「急な仕事」などの言い訳(=業ではない)をしつつ、定価の数倍で転売しているケースが山ほどあります。急な用事ができたので、持っているチケットを自分では使えず転売しないといけないケースがあるとしても、定価(および妥当な実費)で転売できれば十分なわけで、高額転売まで許す理由はないと思います。
 また、日本国外において、外国人が不正転売や不正仕入をする場合が同法の処罰の対象外となっていることも大きな抜け穴になっていると思います。
posted by 上田孝治 at 00:00 | TrackBack(0) | 世の中のニュースを徹底分析